第27話 =真っ赤なミニスカート=

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クリスマスが近くなると、僕らバスカーはサンタクロースの衣装を着たり、クリスマスソングを演奏したりして地下鉄内を盛り上げる。僕も12月に入ってから「Happy X’mas」や 「Silent night」など演奏してロンドンのクリスマスに微力ながら貢献している(つもり)。

今日は、僕の前にあの「爆音ブルースマン スティービー」と金髪の美人バスカーのお姉さんが2人でバスキングしていた。曲は「真っ赤なお鼻のトナカイさん」。伴奏はもちろんスティービーの爆音ギターだが、なかなかテンションの効いたブルージーなコードワークで気持良い。美人と一緒で楽しいのか、スティービーのギターもノリノリだ。お姉さんも、クリスマスらしく真っ赤なミニスカートに真っ赤なジャケット、それにサンタ帽もかぶっていて可愛らしい。

この後にブッキングしている僕が来たので二人は演奏を終了し、次のピッチに移動する準備を始めた。

スティービーは、お姉さんにサインアウトの手続き(バスキング終了時に駅長室へ行って終了時間などを記入する事)をしてくるよう頼むと、全速力で片付けはじめた。次のピッチのトテナムコートロード駅まであと10分で移動しないと、そこで演奏できる権利を失ってしまうからだ。自分のブッキングしたピッチに20分遅れると、誰かが先にバスキングしてた場合、そのまま権利を譲らなければならない。

しかし、駅長室へ行ったお姉さんはなかなか戻ってこない。

しかたがないのでスティービーは「もう時間が無いから先に行ってるって彼女に伝えておいてくれ!」と、僕に頼んでスタスタと行ってしまった。

それから5分ほどして、お姉さんが戻ってきた。

僕は「彼は先に行ってるって」というつもりだったが、これといった英文が思い浮かばなかったため「He’s gone.」(彼はどっか行っちゃたよ)と言ってしまった。今から思えば「He is waiting for you at the next station.」とでも言えばよかったと思うが、とっさの場合なかなかぴったりの英文が出てこないもんだ(ちょっと言い訳)。

その途端、今まで可愛らしく下向き加減でくねくね話してたお姉さんの目が吊り上がり、般若のような顔になった。そして、べらんめえ調の下品な英語で「なに〜(FUCK!!!)あたしの稼いだカネはどこ行っちゃったのよっ! あいつどっちの方向に行きやがったんだ〜! とっとと言いやがれ、このJAP!」と、きたもんだ(汗)。

僕は唖然としてしまい「あ、あっちー」と言ってセントラルラインのホームの方を指差した。

すると、お姉さんはまたもや「FUCK!!!」と叫び、くるりと振り返ると、ものすごいスピードでダッシュしていった。

その後ろ姿の真っ赤なミニスカートから出た細い足が、ものすごく「ガニ股」だったのが、今も目に焼き付いてはなれない…。



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